Webメール 共有・送信代行設定マニュアル

令和05年04月06日 京都教育大学 情報処理センター

Webメールでは、他のアカウントで受信箱のメールの閲覧やメール送信の代行をすることができます。組織アカウント等の共有利用するアカウントで活用してください。

1. メールフォルダーを共有する

Webメールではメールフォルダー単位で他のアカウントと共有することができます。

メールフォルダーを共有する場合を記載しますが、同じ方法でカレンダーや連絡先も共有できます。

1.1. 共有元の設定

共有元となるメールフォルダーを所有しているアカウントの設定です。こちらのアカウントのメールが他のアカウントから閲覧できるようになります。

  1. 共有する側のアカウントでWebメールにログインします。

  2. 左側の「メールフォルダー一覧」で共有したいメールフォルダーを右クリックします。例えば、「受信箱」にあるメールを共有したい場合は、受信箱を右クリックします。

    共有したメールフォルダーの下位にあるメールフォルダーも共有されます。ツリー構造になっている場合は、トップのメールフォルダーを共有することで、その下すべてにアクセス可能になります。
  3. 共有…​をクリックします。「フォルダを共有」の画面が表示されます。

  4. 「名前またはメールアドレスを入力してください…​」の所に共有したいアカウントのメールアドレスを入力します。Tabキーを押すと、続けて複数のメールアドレスを入力することもできます。[1]

  5. デフォルトのアクセス権は閲覧権限のみです。「アクセス権限」の横の表示をクリックして別の権限に変更することもできます。

    表 1. アクセス権限
    アクセス権 意味

    表示

    メールの閲覧のみ可能です。未読のメールを読んでも既読になりません。サブフォルダーのメールも閲覧できます。

    表示、編集、追加、および削除

    閲覧に加えて、メールのフラグ付けや移動・削除等ができます。未読のメールを読むと既読になり、既読済みの情報が共有されます。サブフォルダーの作成や削除も可能です。

    表示、編集、追加、削除、および管理

    上記に加えて、共有設定等のフォルダー自体を管理することができます。(通常は使用しないでください)

  6. 保存をクリックして、設定を保存します。

  7. 共有設定後、共有先のアカウントに通知メールが送られます。通知メールを送りたくない場合は、クラシックWebアプリで設定してください。クラシックWebアプリでは共有設定時に通知送信の有無を選択できます。

上記はモダンWebアプリでの方法です。クラシックWebアプリでは、プリファレンス>共有>他のユーザと共有しているフォルダの「フォルダを共有」で設定できます。
モダンWebアプリでは「迷惑メール」と「ゴミ箱」の共有設定ができません。クラシックWebアプリでは「下書き」と「ゴミ箱」の共有設定ができません。「迷惑メール」を共有したい場合は、クラシックWebアプリを使用してください。

既にある共有設定のアクセス権の変更や解除をしたい場合は、該当のメールフォルダーに対して「フォルダを共有」の画面を表示して、編集をクリックしてください。表示される「共有設定」画面で変更できます。アクセス権の変更や解除を行った時もメールが通知されます。メールを通知したくない場合はクラシックWebアプリで設定してください。

現在の共有しているメールフォルダーの一覧を確認したい場合は、歯車 > 歯車設定 > 共有から確認できます。ただし、この画面で編集することはできません。

1.2. 共有先の設定

共有先のアカウントの設定です。こちらのアカウントでログインすると別のアカウントのメールを閲覧できるようになります。

  1. 共有先のアカウントでWebメールにログインします。

  2. 共有が設定されると「共有が作成されました: …​」という題名のメールが送られて来ます。該当のメールを開きます。

  3. メール内の共有を受け入れるをクリックします。このボタンはWebメールで閲覧した時のみ表示されます。他のメールでは表示されません。

  4. 識別するための名前を編集して保存をクリックします。この名前は元の共有メールフォルダーとは同じである必要はありません。ただし、現在捜査しているアカウントの既存のメールフォルダーと同じ名前は設定できません。

  5. 「メールフォルダー一覧」に「共有フォルダ」が表示されます。その配下に、先ほど共有の受け入れを設定したメールフォルダーが表示されます。

拒否(クラシックWebアプリでは共有を拒否)を押すことで、拒否することができます。共有を拒否すると共有元のアカウントに通知メールが送られます。メールを通知したくない場合はクラシックWebアプリで設定してください。

メールで「共有の受け入れ」、または、「拒否」のいずれかを実施すると、該当のメールは自動的に削除(ゴミ箱に移動)されます。一度「拒否」しても、ゴミ箱から戻せば、再度「共有の受け入れ」を実行することができます。

共有の受け入れや共有自体の閲覧はWebメールでのみ可能です。大学Gmail、簡易メール、その他のメールソフトウェア上では、受け入れの操作も、受け入れた共有の閲覧もできません。
「共有が作成されました: …​」メールを用いずに共有を受け入れたい場合は、クラシックWebアプリを使用する必要があります。クラシックWebアプリ上のメール画面での「メールフォルダ」左の歯車をクリックし共有の検索を実行してください。また、プレファレンス>共有>自分と共有しているが受け入れていないフォルダで受け入れてないフォルダを検索できます。

受け入れたフォルダーは右クリックで「フォルダを削除」から削除できます。ただし、最初はゴミ箱に入りますので、完全に削除したい場合はゴミ箱内でさらに削除してください。

共有のトップのフォルダーを削除しても共有元のフォルダーは削除されません。ただし、サブフォルダーは共有元のフォルダーでも削除されてしまいますので、ご注意ください。

2. メールの送信を代行する

Webメールでは代わりに別の人がその人のようにメールを送信することができます。

メールの送信代行には「委任送信」と「代理送信」の二つがあり、次のような違いがあります。

表 2. 送信の種類
代行権 代行者の情報(名前とメールアドレス) 受信者側から見た情報

委任送信

送信されない

委任元のアカウントが送信したかのように見える

代理送信

"Sender"ヘッダーに記載される

代理として送信されたとわかる

メールを受信した人に対して、代行者が誰かわからない(そもそも代行かもわからない)ようにしたい場合は「委任送信」、代行者の名前やメールアドレスもわかるようにしたい場合は「代理送信」を選択してください。両方を許可して、代行者による選択を可能にすることもできます。

"Sender"は実際にメールを送信した人の情報を記載するフィールドです。一部のメールソフトウェアではFromの情報と一緒に表示される場合があります。Webメールでは「{代理したアカウント} 次の人の代理: {代理元のアカウント}」と表示され、簡易メールでは「発信者(From)」とは別に「送信者(Sender)」が表示されます。大学Gmailや一部のメールソフトウェアでは表示されませんが、受信者はメールヘッダーから実際の送信者を確認することができます。

2.1. メール送信の代行を委託する側の設定

代行を委託するアカウントの設定です。こちらのアカウントからの送信を、他のアカウントからできるようになります。

  1. 代行を委託するアカウントでWebメールにログインします。

  2. 歯車 > 歯車設定 > メッセージの作成を表示します。

  3. 「委任送信と代理送信の設定」の代行者を追加をクリックします。

  4. 入力欄に代行を委託したいアカウントのメールアドレスを入力します。Tabキーを押すと、続けて複数のメールアドレスを入力することもできます。

  5. 委任送信または代理送信のいずれか、または、両方にチェックを付けます。どちらにもチェックが入っていない状態では設定できません。

  6. OKをクリックします。

  7. 送信代行設定後、代行先のアカウントに通知メールが送られます。設定は即時に反映されるため、保存をクリックする必要はありません。

既存の設定は同じ設定画面に一覧として表示されます。アクセス許可から変更、× から削除できます。変更や削除時もメールが通知されます。

同じ画面の「代理送信の設定」から送信を代行してもらった時にどのアカウントの「送信済み」にメールを保存するかを選択できます。デフォルトは「自分のアカウント」のみです。設定変更後は保存をクリックしてください。この設定は「委任送信」と「代理設定」の両方が対象になります。

2.2. 委託された側でメール送信を代行する

メール送信を代行するアカウントでは追加の設定は必要ありません。送信代行が委託されている場合は、新しいメッセージの編集画面で「差出人」を変更することができます。「委任送信」と「代理送信」はそれぞれ次のように表示されます。[2]

委任送信

{委任元のアカウントの名前}として送信 <{委任元のアカウントのメールアドレス}>

代理送信

{あなたの名前} ({代理元のアカウントの名前}の代理:<{代理元のアカウントのメールアドレス}>

「差出人」を上記に変更してメールを送信すると、代行を委託したアカウントのメールとしてメールが送信されます。加えて、「代理送信」の場合は「誰が送信したか」の情報(名前とメールアドレス)も一緒に送られます。送信したメールは、設定に基づいて、指定の送信済みへと保存されます。

デフォルトでは、送信代行時の送信者の名前はメールアドレスのアカウント名のみになります。任意の名前にしたい場合は、ペルソナを追加して設定する必要があります。追加方法は「ペルソナを追加する」参照してください。

委託元の「差出人名」「ペルソナ」「署名」等は共有されません。委託先で設定し、送信時に選択する必要があります。
送信代行はWebメールでのみ可能です。大学Gmail、簡易メール、その他のメールソフトウェア上では、「委任送信」も「代理送信」もできません。

3. トラブル/Q&A

  1. 「共有を受け入れる」で不明なエラーが発生する。

    旧システムや別メールソフトウェアで作成された上位のメールフォルダーを共有する場合、モダンWebアプリでの共有受け入れでエラーが発生する場合があることを確認しています。クラシックWebアプリでは受け入れることが可能ですので、クラシックWebアプリ所で共有を受け入れてください。

  2. すべてのメールフォルダーをまとめて共有したい。

    メールフォルダーの共有はフォルダー単位になりますが、共有したフォルダーのサブフォルダーも自動的に共有されます。共有したいメールフォルダーを「フォルダ」ではなく「受信箱」の配下にまとめれば、「受信箱」を共有するだけで共有が可能です。

    「受信箱」と同じレベルにあるメールフォルダー(「下書き」や「送信済み」等)は個別に共有する必要があります。

  3. 「迷惑メール」を共有できない。

    モダンWebアプリでは「迷惑メール」の共有が設定できません。クラシックWebアプリで設定してください。

  4. 「ゴミ箱」を共有できない。

    「ゴミ箱」は共有できません。

  5. 大学Gmailや簡易メールでも共有や送信代行ができますか?

    できません。共有と送信代行はWebメール特有の機能であるため、Webメールでのみ可能です。

  6. 「代理送信」でペルソナを設定しましたが、差出人名が反映されません。

    モダンWebアプリでは「代理送信」に対するペルソナが正常に反映されず、「差出人名」が変更されません。「代理送信」で任意の「差出人名」にしたい場合は、クラシックWebアプリを使用してください。


1. メールアドレスのみ受け付けます。アカウント名のみでは設定できません。
2. 「ペルソナ」を設定している場合は、「ペルソナ」の「差出人名」が表示されます。